CrowLabの最新カラス研究をご紹介

カラスとの対話の試み

代表取締役の塚原は鳴き声を使ったカラスとの対話を試みております。単純にスピーカーを使った実験から、剥製を使った実験、首と尾羽が動くロボットを使った実験、ドローンを使った実験を行なっております。なお、本研究はJSPS科研費17K17733(地上と空のカラスロボットによる擬似音声対話システムによりカラスを騙す)の助成を受けたものです。

スピーカーを使った行動誘発

カラスのテリトリー内において、別の地域に生息するカラスのコンタクトコールをスピーカーから再生しました。すると、スピーカーの近くにある木や柱などに接近し、警戒の鳴き声を発したり、苛立っているときに行う嘴を擦り付ける動作などの行動が誘発されました。常にテリトリー争いを行なっているカラスは、見知らぬカラスに対して注意を払っています。スピーカーからの鳴き声を聞いて、侵入者があったと勘違いしたのかもしれません。

剥製を使った行動誘発

上記の実験を踏まえ、剥製を使ってみました。同様に、カラスのテリトリー内において、スピーカーから別の地域に生息するカラスのコンタクトコールを再生するとともに、剥製を置きました。剥製が攻撃されるなどのより強い反応を予想しました。しかしながら、警戒行動などはほとんどなく、ちらりと見て去るなど、無視されてしまいました。カラスは剥製を警戒の対象と見なかったと考えられます。

動く剥製ロボットの開発

これまでの剥製などの実験を踏まえ、見た目だけでなく、動きをつけたらどうか、ということで、シンガポール国立大学と木更津高専とともに首と尾羽が動くカラスロボを開発しました。

カラスロボに対するカラスの反応

シンガポール国立大学と木更津高専と開発した首と尾羽が動くカラスロボを使った実験です。動画はカラスロボ3号機。カラスのテリトリー内にロボを設置し、スピーカーから別の地域に生息するカラスのコンタクトコールを再生しました。すると、テリトリーのカラスがロボの間近まで接近しました。

本研究は、日本鳥学会2018年度大会にて、「首と尾羽が可動する剥製ロボットをカラスは生きたカラスと認識するか?」というタイトルで発表しました。J-GLOBALへのリンク

カラスドローンに対するカラスの反応

シンガポール国立大学との共同研究で開発したカラスドローンです。ドローンに搭載したスピーカーからカラスの鳴き声を発しながら飛行します。このドローンを使ってカラスの群れを任意の場所へと誘導したい、という狙いがあります。
実験では、カラスドローンに対し、カラスの群れが追いかけてくる様子が観察されました。しかしながら、数回飛行させると、カラスは反応しなくなりました。最初は、「なんだなんだ、怪しい奴が近づいてきた」と様子を見にきたのかもしれません。害が無いことがわかると興味も失せてしまったのかもしれませんね。
誘導するためには、カラスにカラスだと思わせるようなドローンを作る必要があるのかもしれません。現在、ドローンをカラスに似せるため、カラスの剥製の翼を持ったグライダーなどを木更津高専と共同研究で開発しております。




カラスの群れの誘導実験

カラスの群れを意図する場所へと誘導する。居て欲しくない場所から居ても良い場所へとカラスを誘導できたらカラスとの共存も夢ではありません。弊社ではそんな技術をシンガポール国立大学、東北大学と共同研究しております。

山形県山形市での実験

山形県山形市でのカラスの群れの誘導実験を行いました。複数のスピーカーを使い、カラスを意図する方向へと誘導することが可能かどうか検証しております。今回は、市役所の東側にある木立に止まる200羽ほどのカラスを北側の裁判所や郷土資料館へと誘導できるかを試しました。

まずは市役所6階のテラスに設置したスピーカーからオオタカの鳴き声を流します。

同時に市役所の敷地内に待機させた広報車のスピーカーより、カラスが猛禽類と争う時に発した鳴き声を再生しました。

これにより、市役所周辺でカラスが猛禽と争っている状況を再現しました。その直後、裁判所敷地内に設置した広報車より、ねぐらに入る際に発するカラスの群れの鳴き声を再生しました。

続けて、さらに北側にある郷土資料館に置いたスピーカーや広報車からもねぐらに入る際の鳴き声を再生しました。ねぐらに入る際はどちらかというと平和なシチュエーションです。

市役所周辺でパニック状態にあるカラスは、より安全そうな方向へと誘導されると期待した実験ですが、市役所周辺のカラスはほぼ全てが隣の裁判所か郷土資料館の方へと移動しました。

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