白いカラス

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白いカラスについて

    ここ数年、白いカラスが確認され話題になっています。取材でどれくらい珍しいのか?と聞かれますので、過去10年ほどの情報(テレビ・新聞)の取り扱いから出現度合を調べてみました。グラフのようにアルビノ、白変種合わせると毎年1~3羽ほど確認されています。珍しいと言えば珍しいしかし、極めて稀有かといえばそうとも言えないかなと思います。

    この白いカラスには二通りのタイプがあります。一つは全身完全に白いタイプ(写真)と程度はさまざまですが、部分的に黒色の羽が見えるタイプです。前者を完全アルビノ(白子)、後者を白変種と呼びます。黒いカラスが白くなる原因は遺伝子によります。普通のカラスが黒いのは、メラニンという色素の生合成に関わる遺伝子が正常に働き全身の羽毛にメラニン顆粒があるからです。一方、完全アルビノガラスはメラニン顆粒を作る遺伝子が無いためメラニンが作られず見た目が白くなります。さらに白いカラスのもう一つのタイプ白変種ですがメラニンを合成する遺伝情報はありますが色素が減少あるいは少ないことが原因です。これまで見られた白いカラスは白変種の方が多いです。全身白く見えても良く見ると白変種は目が黒かったり脚が黒かったりします。完全アルビノは目の奥も色素がなく奥の血管が透けて赤く見えます。